交通事故
2026/10/08

高次脳機能障害の後遺症案件

交通事故については、昨今の医療技術の発達により、従前は死に至ったような事例でも、命を救えることが多くなりました。

その結果、他方で、命は救えたが重い後遺症が残ってしまったという事例が増えています。

そのひとつが高次脳機能障害で、平成10年頃から大きな社会問題となっています。

一口に高次脳機能障害といっても、さまざまな症状があります。

たとえば、、
①手足のマヒや筋力低下などの運動障害
②聴・臭覚、味覚が衰える。
③言葉を発することができなくなる、、
④目的地にたどりつけない
⑤状況に応じた適切な行動がとれないなど、
全身に深刻な影響がでます。

裁判例の主流は、高次脳機能障害と認める要件として、
①交通事故の時6時間以上意識を喪失していたこと。
②脳萎縮の画像的所見があること。
③現時点で高次脳機能障害の症状がみられることを要求しています。
この結果、①或いは②の要件を満たさないため、現時点で高次脳機能障害の症状が出ているにもかかわらず何ら補償が得られないという悲惨な状況がおきています。

近時の裁判例では、上記①②の要件がなく、③の現時点における高次脳機能障害の症状のみ認められる事例につき、札幌高裁平成18年5月6日判決が、高次脳機能障害と認定しました。
しかし、その後も、裁判例の多くはこのような認定に否定的であり(特に地方裁判所は、平成23年末段階で、このような案件について、高次脳機能障害を一切認定していません。)、
高等裁判所が、高次脳機能障害と認めても、認定された後遺症の等級も低く、認められた損害額も約2000万円或いは約2700万円と低いものでした。

このような状況のなかで、私どもは、①②の要件がなく③の症状のみの事案(この方は、一見普通に見えても社会的適応力がないため、就労できない状況でした。)について、
大阪高裁で、高次脳機能障害による後遺障害等級7級を認定した和解(和解金1億円)を獲得できました。

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